2015年7月31日金曜日

アーティスト?それとも芸術家?

日本で「アート」というと、少し軽いイメージで使われがちだ。逆に「芸術」というと重々しい。


「美術」というと、絵画などに限定されて、どちらかというと学校を含めた芸術という感じかな。





僕は「アート≠芸術」だと思う。というか、美術家の人なら皆そう思っていると思う。


アートというニュアンスは、実は僕ら作家は一般の人たちのニュアンスとは違う。


アートと名がつく物は絶対に「前衛」の意味が含まれていると思う。つまり、絵の上手い下手ではなく、考え方が先駆的で、全く新しいもの、そしてオリジナリティがあることが求められているように思う。


しかし、日本における「アート」と名がつくイベントなどは、幻想的にライティングされるようなものが「アート」と名付けられてしまっている。

日本では「幻想的=アート」見たいなニュアンスが多い。(違うんじゃ!)


そういう題名をみると、その都度、僕は違和感を感じている。



一方「芸術」というと、卓越した技術も含まれる気がするが、どうだろうか。
あと芸術には音楽も含まれるし、芸術という言葉は範囲が広いのかもしれない。



職業を聞かれたとき、「アーティストです」と言うのと「芸術家です」というのとでは、日本人の場合、後者はある程度知名度や自信がないとなかなか言えない。


以前、上海で展示会をしたとき、僕は通訳さんに教えられたとおり「ウォ・イースゥチャー(僕が芸術家です)」としきりにお客さんに言っていたけど、ちょっとこっぱずかしいかった。でも「芸術家です。」と言った瞬間、皆さん緊張して敬意をもって僕に接するところをみると、日本と同じニュアンスなんだなと思う。

「芸術家ですけど何か」的な威厳みたいなニュアンスがあるんだろう。



とにかく、日本では「アート」という言葉を軽く使いすぎで、本当は「アート」って「芸術」と同じくらい、軽々しくは使えない言葉なんだと知っておいてほしい。







隆介
Riusuke











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